「出産方面」: はじめましてふるさと。

2011年4月4日月曜日

はじめましてふるさと。

3月に更新できたのが一回で、しかもあのタイミングだけだったということは、いたしかたないし、しかたない。

しかし私は昨年の夏から冬にかけて、ちょっとした教訓をこの貧乳に刻みつけたのであって、そのひとつが「しかたない」のはしかたないじゃんっていうのは、しかたないからやめようよ、ということなのでした。

起きてしまった物事に対し、しかたないしかたない、言うのはほんとしかたない。

この先をなんも変えられへんくてまたしかたないを言うハメになる。
同じことを繰り返すのも人の子、習慣になれば日々もまた楽し、ですがね。

今はもうそんなのんべんだらりとした事を言っていられる場合じゃないのは、なにも、震災のせいだけじゃない。
もうみんな、だいぶ前から、いろんなこと感じてたし、うすうすわかってたはず。

とまあ私は自分が生きてく中でつかんだ教訓のようなものを是が非でも他者に共有してもらわなければ息もできないほどの、運動家でもマッチョイストでもないのですし、「しかたないをやめる」と同時にやってきた御言葉は「覚悟」だったのでした。

覚悟っつっても、そもそもの神経質に摩擦をかけて黒板爪でひっかいて、不快音が逆に快感みたいな倒錯行為をするのがどんな結果をもたらすのかは火を見るより明らかなので、ハチマキ巻いて飛行機乗るといかいう覚悟ではなくむしろ逆。

追い詰めて追い詰めて生きたところで、生は生。

そのどうしようもなさを嘆かないという覚悟だし、選んだハッピーがさらなるハッピーをもたらす事を求めるのではなく、ハッピーは作れる可愛いは作れるみたいな(なんか聞いたことあるけど、なんのCMですか)とか、ハッピーだけを見てるなんて無理、人間いろんなものをいろんな穴から流してそれでも一緒にいられるかっていうことだよねと幾原さんがツィートしててそんなんもうほんま随分前から身にしみてるよ、とか、あまりにプライベートなことなのでちょっと今日は書かないけど、そんなことよりこの文章なんとかならんかというのを、引っ越してしかも私の荷物はこれから引っ越すというのに、つないだノートパソコンがまだ連れ合いの本の詰まった段ボールに乗ってるせいにしていいですか、だめですか。

だめそうなので、写真に頼ります。甘えさせてね日光写真。うそぴょん、ただの写メですよ。

私は梅の花が好きなのです。桜については色々思うところがあるのですが、梅は単純に強い。空に負けない。けれど今年はわやわやのうちに梅をじっと睨む間もなかったですよ。一瞬の隙をついて空をあおいで撮ったのだ。一瞬て。なんだこのイミフな多忙パフォ。

でも今年の桜はかなり待ってた感があるので、うれしいけれど、まだちらほら咲きです。新居は鴨川にも疎水にも近く、水と桜に囲まれていますので、これからも心地良い風景をお届けできれば、と思います。とりあえずは近所の柳。

この大きな柳のそばを通ると、なんかふっとします。大きいから柳の垂れてる葉も長くて、なんつうか、時間が、一時間が一分が一秒が、いつもより長く感じる。そして風にそよぐと時もそよぐ。時という直線的なものが軟体になっている不思議を味わえるので、私はこの場所を通るのが好き。

メトロというクラブが近くにあって、京都に移り住んで間もない頃、ぼわんとした耳で朝焼けを見たのもこの柳の下だった。あの頃京都はまだ旅先だったのに、いつの間にか私の故郷のひとつになった。私はこの新しい故郷で、連れ合いと天気のいい日、サンドイッチを作って食べるつもり。柳の下で、下戸の連れ合いをさしおいて、暖かい休日の昼間に、昼間から、白ワインを飲むつもり。

はじめましての、ふるさとで。
私はワインを飲むつもり。

世界中の場所は、どこもかしこも、みんな誰かのふるさとなんだ。

2 件のコメント:

  1. わたしも梅の花が好きだよ。

    たぶん同じくらいの時期に、わたしも「覚悟」もちました。
    ひとそれぞれ中身はあるだろうけれど
    「覚悟」についてもまたタチバニャ先生とお話したいのー

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  2. ありがとう!
    梅はいいよね、色も好き。
    sary子の強さからはいつも元気をもらうよ。
    ほんまゆっくり話したいねー。和歌山訪問の際はよろしくです!

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