『喫茶エリザベート3』青井橘
もう三回目ですね。
この作品は100枚ちょいで完結です。
思えば2006年頃にふと小説を書いてみようと思い、以後驚くほどプライベートがばたばたしましたので、ていうかプライベートなど落ち着いたためしはないのですが、まあ実質一年半くらい書ける環境だったといえます。その間に書いたのが300枚が一作、150枚が一作、100枚程度が二作、という感じです。すぐ長くなっちゃう。で今は改めまして20枚完結を書き終えました。今日、さっき。仕事から帰ってから。
さて話し変わって読むほうですが、私は買った本を読み終えるまで次のを買わない、という枷を自分にしいておりまして、買いたいんならこれ読めよ、という本がデスクに積んであります。しかしどうもこのところ、ていうか一年くらい本が頭に入ってこず、ツンドル状態でした。でも読みました。
『キャンディ』テリィ・サザーン
これは本のジャケ買いというか、ネット上で見つからなかったのだけど写真とは違う表紙で全面どぎついピンク、キッチュなまなざしはそのまんまだけどサイケさアップ!の、角川1970年版を古本屋で50円で見つけたのでした。映画はみたことないんやけど、メイソン・ホッフェンバーグというハンバーグみたいな脚本家の別名です。ハンバーグはたしか『イージー・ライダー』とか『博士の異常な愛情』とかの脚本書いてた人です。
内容はキャンディってゆーカワユイ女の子が大学教授とか医者とか教祖様から狙われるのを回避しつつ、コメディアンド風刺な、あ、やっぱりどこかアメリカン・ニューシネマ的な感じです。偉そうな事言ってとにかくヤリタイおっさんの姿が哀れです。
「ぼくはマッチョじゃないよぅ」といいながらその実コテコテマッチョなおっさんが多い日本でも通じる風刺。風刺とか皮肉とかあんま好きやないけども、そいつらに読ませたい快感と不快感が混じる読後感。出版後は発禁になったみたいだけど、なんでか私発禁ものによく当たる。
『ずっとお城で暮らしてる』シャーリー・ジャクソン
こちらはまだ途中まで。だもんで、内容ご案内と帯から一言。
「私はメアリ・キャサリン・ブラックウッド……悪意に満ちた外界に背を向け、空想が彩る閉じた世界で過ごす幸せな日々。しかし従兄弟チャールズの来訪が、美しく病んだ世界に大きな変化をもたらそうとしていた」
「すべての善人に読まれるべき、本の形をした怪物である。――桜庭一樹」さすがは箱庭の女王、桜庭一樹さんの言葉すごいですね。
純真無垢天真爛漫なヒップ少女がマッチョおやじの刃の間を駆け抜ける VS 閉じこもり妄想乙女
ある意味対極の二つです。翻訳モノは頭に入ってこないときはほんと入ってこないし、海外作品の救われなさ、残酷さは、日本の小説とはまた質がちがうんだけども。
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